疲労の真実!

疲れが起きるメカニズムは、体中のどこでも一緒です。運動の疲れも、長時間のデスクワークからくる疲れも、メカニズムは同じなのです。疲れのメカニズムは、「ある部位の細胞に負荷をかけた作業をすると、細胞が酸化され、錆びることによってその部位の機能が低下していく」ことです。負担をかけた部位の違いが、そのまま自覚症状の違いとして表れるのです。

運動による疲れのメカニズムも同じ

運動疲労は、筋肉細胞、呼吸、体温、脈拍などを調整する自律神経中枢の神経細胞にも負担をかけます。多くの部位を使うということは、酸素も多く必要となり、結果的に活性酸素も増え、より疲れるということになります。激しい運動をした後には体が疲れます。これは筋肉の細胞に、活性酸素による酸化ストレスで細胞が錆びて傷ができたためです。

暴飲暴食による疲れのメカニズムも同じ

暴飲暴食をすると、胃腸は必死に働きます。胃腸でも活性酸素が増え、胃もたれや下痢などにつながります。お酒を飲みすぎると、アルコールを分解する役割を担っている肝臓の細胞が傷つきます。肝臓は沈黙の臓器といわれていますが、疲れがたまれば、二日酔いしやすい、お酒に弱くなる、などの症状が現れるのです。

デスクワークの疲れのメカニズムも同じ

デスクワークの場合、PCとにらめっこしながら頭を使った作業をこなすと、頭が疲れます。脳の細胞に加え、目の細胞と自律神経の神経細胞に酸化ストレスがかかるからです。結果として、頭痛や眼精疲労といったような諸症状を引きおこす原因となります。

疲れはすべて、細胞が錆びて傷つくことで起きます。部位によってその自覚症状が違うだけだったのです。身体的な疲労(肩こり、腰痛、頭痛など)と精神的な疲労(イライラ、やる気が無い、食欲不振、不安など)の疲れのメカニズムは同じです。

疲労の正体とは?

疲労の正体を一行でまとめると「ストレス⇒活性酸素の増加⇒パフォーマンスの低下」が原因です。

活性酸素が疲れの原因

活性酸素が疲れの原因です。活性酸素は、強力な酸化作用をもっており、それにより体に侵入したウィルスなどの外敵を分解しますが、ヒトの細胞をも酸化させてしまうのです。

疲れの直接の原因となる物質「FF

疲れのおおもとである活性酸素が細胞を錆びさせた際、酸化した細胞から出る老廃物の一種から誘発される物質があります。それが、疲労因子FF(ファティーグ・ファクター)です。

疲労因子FFの存在が明らかになったのは、2008年のことです。国際疲労学会において、東京慈恵会医科大学ウィルス学講座の近藤一博教授によって報告されました。実験で、徹夜や激しい運動をさせたマウスの臓器を調べた結果、あるタンパク質が通常の3~5倍、肝臓や心臓にいたっては10倍もの量、検出されました。

このタンパク質こそ疲労因子「FF」だったのです。さらに、疲労因子「FF」を元気なマウスに投与したところ、くるくると小気味よく車輪を回していたマウスが、徐々に運動をしなくなり、疲れて動けなくなったのです。

実験により示唆されたのは、疲労因子「FF」は疲れをおこしてしまう直接の原因であること、そして疲れている状態とは、体に疲労因子「FF」がたくさん増えた状態であること、というものでした。

FF」で疲れが測定できる

この発見は、画期的なものでした。なぜなら、今まではあいまいな点が多かった「疲れ」そのものを、客観的に測定できるようになるからです。疲労因子FFは、疲れると血液中にも増えていきます。それを利用すれば、血液を採取してその量をチェックし、通常時と比べることで、自分がどれくらい疲れているかがリアルタイムで判別できるわけです。

このような調査方法で疲れを測定することは、労働者の健康管理を考える労働衛生の分野で注目されています。最近でも、バス運転手の長距離運転による事故が問題になり、政府が過労運転防止対策に乗り出しました。

たとえば、長距離バスやトラック、パイロットなどの職業の人に対し、就業前に疲労因子FFの血中濃度を測定できれば、業務を遂行できるだけの判断力や注意力が備わっているかが客観的に判断できます。これにより大きな事故が防げるようになるなら、社会的にもきわめて有意義といえるでしょう。

疲労回復物質「FR

疲労因子FFが増加したときに、人の体はそれを増えるがままにしておくのではありません。抑制しようとする仕組みが、ちゃんと備わっています。そこで登場するのが、疲労回復物質FR(ファティーグ・リカバリー・ファクター)です。

体内で疲労因子FFが増えると、呼応するように疲労回復物質FRが現れてきます。この物質は、傷つけられた細胞の修復を促す働きがあります。疲れから回復するということは、傷ついた細胞が修復されることに他なりませんから、この疲労回復物質FRの値が、そのまま疲れに対する回復力を表します。

同じような運動をしても、翌日に疲れが残る人とあまり残らない人がいるでしょう。それはこの疲労回復物質FRの反応性に関係しており、反応性が高い人は疲れが残りづらく、低い人は疲れが残りやすいといえます。FRの反応性を高めることができれば、疲れの残りづらい体になることができるでしょう。

疲労回復物質FRの反応性を高めるためには、食事やライフスタイルなどの生活習慣を変えることがポイントです。

疲労回復の方法

1.質の良い睡眠

質の良い睡眠は疲労回復に大切です。6時間以上眠るようにし、食事を3時間前、お風呂は1〜2時間前に入ると眠りやすくなります。

2.バランスの良い食事

バランスの良い食事は疲労回復に効果的です。主食、主菜、副菜をバランスよくとります。ビタミンやミネラルもきちんと摂取し、良質なタンパク質(特に鶏胸肉)をとることが重要です!

3.鶏胸肉を食べる

鶏胸肉はお肉の中で一番疲労回復に効果的です。なぜなら、鶏胸肉には、疲労回復に効果的な物質「イミダペプチド」が豊富に含まれているからです。2週間以上毎日100g以上の鶏胸肉を食べるだけで疲労回復効果があることが科学的にも実証されています。

4.イミダペプチドを知ろう

先ほどの鶏胸肉に含まれる疲労回復物質イミダペプチドを知ることが、疲労回復に重要です。イミダペプチドは、鶏胸肉に豊富に含まれる天然成分で、副作用もなく安心です。基本的には、鶏胸肉を食べればよいですが、面倒な人はイミダペプチドサプリを飲むだけでも疲労回復できちゃいます

5.クエン酸を摂ろう

クエン酸にも疲労回復効果があることが、科学的に証明されています。レモン、ミカンなどの柑橘類や黒酢などを積極的に摂るようにしましょう。鶏胸肉と一緒に食べるとさらに疲労回復効果がアップします!

6.疲労回復に効く食材を食べよう

鶏胸肉以外にも、マグロなど疲労回復に効く食材はあります。また、疲労回復に効果のない栄養ドリンクなどにだまされないことも大切です。

7.軽い運動をしよう

激しいスポーツは疲れてしまいますが、軽い運動は疲労回復に効果的です!ウォーキング、ストレッチ、ラジオ体操などの軽い運動をして、疲れを軽くしましょう!

8.ぬるめのお風呂に入ろう

疲労回復には熱いお風呂は逆効果で、疲れがたまってしまいます。疲れを回復させるにはぬるめのお湯が効果的です。38〜40度のお風呂に15分程度入るのがおすすめです。また、全身浴よりも半身浴がおすすめです。

9.炭酸入浴剤を温泉代わりにしよう

先ほど説明したお風呂に、市販の炭酸入浴剤を入れると疲れが取れます。天然温泉に行かなくても、市販の炭酸入浴剤の炭酸効果で血行が良くなり、疲れが取れやすくなるのです。

10.緑の匂いを嗅ごう

ガーデニングや森林浴をするとリラックスしませんか?実は、緑の香りには疲労回復効果があるんです。青葉アルデヒドや青葉アルコールが疲れの原因である活性酸素の発生を減らしてくれます。ちょっと疲れたら、緑のある公園に出かけ、ハーブガーデニングの葉っぱをちぎって緑の香りをかぎましょう。

11.ゆらぎを活用しよう

「ゆらぎ」には疲労回復効果があります。自然界は一定ではなく、いろんなリズムがあります。温度や光、風も常に変化しています。これらがゆらぎです。光の強さや、エアコンの温度を調整するだけで、少し疲れにくくなりますよ。

12.飽きたら作業をやめよう

仕事や勉強を飽きるまでやり続けてから休憩していませんか?実は、「飽きた」は脳が疲れているサインです。そのため、飽きる前に作業をやめることが疲れをためないコツです。

「飽きたら作業をやめる!」とおぼえましょう。

13.サングラスをかけよう

夏に活躍するサングラス。実は、サングラスには疲労軽減効果があります。太陽から出る紫外線は、目に入ると疲労原因である活性酸素を発生させます。しかし、サングラスをかければ、紫外線をカットしてくれるので、疲れもたまりにくくなるのです。

14.SNSとうまく付き合う

疲労回復に効果的なのはSNSとの上手な付き合い方です。SNS疲れを回復させるためにも、適度な距離を保ち、場合によってはSNSをやめることも重要です

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