スポーツ整体と運動療法

スポーツ整体と運動療法

スポーツ傷害における運動療法

まず、運動療法とはスポーツ傷害やスポーツ外傷の治療を進めていく中で大部分を占めると言っても過言ではないほど大切です。
運動療法とは基本的には負荷をからだに与えて体力に含まれている様々な要素を向上させることを目的としています。

スポーツ傷害・外傷におちいってしまうとスポーツ活動に制限がかかり、結果として体力が低下することが避けられません。

さらに、運動療法は痛みや選手のモチベーション、設備環境などによって良くも悪くも左右されます。

体力とは・・・
1、筋力
2、持久力
3、バランス・平衡感覚
4、スキル
5、スピード、速さ
6、協調性
7、柔軟性
以上をさします。

今回はスポーツ選手に必要な体力について7回に分けて書いていきます。

1、 スポーツと筋力

筋力は文字通り「力強さ」を示します。
日常生活では、重力下で歩いたり、階段を登る際に体重を支える筋力が必要です。
スポーツ活動では、それに加えてジャンプやダッシュ、ターンなどの、より強い衝撃に対抗できる筋力が求められます。
スポーツ外傷などによって傷めた関節を装具などによって固定していると筋肉が細くなっていきます。
この筋力低下を防ぐためにも、装具を着けたまま、関節を動かさない等尺性収縮を行う必要があります。
等尺性収縮とは、関節を一定の角度でキープしたまま筋肉を収縮させるトレーニングです。(荷物を腕に持ったままキープしている状態)
この等尺性収縮トレーニングは関節運動がないため痛みがある場合にも有効です。

・筋力増強運動

筋力を増強していくには過負荷の原則にしたがって行う必要があります。
ひとの日常生活では、最大筋力の約20%~30%しか使われておらず、これでは筋力を増強することが出来ません。
しかも、装具などで固定しているとこれよりも負荷が小さくなるために筋力低下をおこします。

筋力を増強するためには最大筋力の約40%以上の負荷が求められます。
通常この筋力増強には、約4~6週間の期間が必要ですが、スポーツ外傷などの治療では、安静などによる筋力低下、関節可動域の減少、運動のイメージ低下などが起こっているためこれ以上の期間が必要となってきます。

スポーツ外傷などによって運動療法が必要な方は、根気よくモチベーションを維持する必要があります。

過負荷の原則とは・・・

トレーニングを行う際に、ある一定以上の負荷でトレーニングを行わないと効果が現れないという原則です。
毎回同じ負荷でトレーニングを行っていても、ひとには適応能力があり、トレーニングを続けていくうちにからだがその負荷に適応してしまい、トレーニング効果が薄れていく原則です。

例)
スクワット50kgを5回行えるようにトレーニングを積んでいくとします。
ある一定期間をかけて、身体はその負荷(50kg☓5回)に適応していき、いずれは5回できるようになります。
5回達成した後からのトレーニングで同じ負荷(50kg☓5回)のスクワットを行っていても、それ以上の適応は望めません。
50kg☓5回を達成できたら、新たにより負荷(50㎏×5回)をかけて行くことで、身体は強くなっていきます。

・OKCとCKC

さらに、運動療法について重要な順序があります。それはOKC(開放性運動連鎖)とCKC(閉鎖性運動連鎖)による運動の違いです。
OKCとは単関節運動の事をさします。
これは、ジムなどにあるマシーントレーニングのことです。
この動きは運動方向が一定で、目的の筋肉に対してのみ強化することができ、一般的には安全な運動です。

次にCKCとは多関節同時運動の事をさします。
これは、スクワットやバーベルを持ってのトレーニングのことです。
この動きはバランスや協調性も必要になることで、筋力が足りていないとバーベルを落としたりバランスを崩したりしてケガのリスクがともないますが、この運動が出来るようになるとスポーツ動作に近い運動になるので復帰に近づきます。

なので、まずはOKCによる必要な部位の筋力強化を行い。CKCでよりスポーツ動作に近いトレーニングを行って復帰を目指します。

筋力増強運動によって、筋力と筋肥大を確認にたうえで、ほかの体力要素の向上につとめます。

次回は持久力運動・バランスエクササイズ・スキル・スピード・柔軟性について書いていきます。

熊本県熊本市で野球肘・野球肩・シンスプリントでお困りの方は熊本市中央区水道町にある、てとり整体院まで一度お越しください。

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